地域貢献
2015/01/24

『新宿ものつくりマイスター技の名匠に学ぶ 木工体験教室』Vol.2

a.takahashi
ブログ

☆木工教室レポートつづき

木殺しを全てのほぞ組の凸部に施した後は、木工用ボンドを塗ってから(写真下左)はた金という締め付け金具を用いて仮組みをした後、電気ドリルや錐(キリ)を使って 穴をあけ、木釘を打ち込みますが(写真下右)はた金の締め具合は強からず弱からず、また木釘を打ち込む穴も深いと外に突き出てしまいますし浅いと接合が弱いので なかなか難しい作業となります。(実際に生徒さん2人の方は、電気ドリルで穴をあける際、力余って外に突き抜けてしまいました…)

木工教室

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木釘を打ち込む作業も適度の力で打ち込まないと駄目で強すぎると本体に亀裂が入ります。次に底板をつける工程に入ります。(写真下左)底板1枚をつけるにも木釘は10~12本必要としますので、穴あけから始まり打ち込み、そして出っ張った木釘は鋸切りで切り落とします(写真下中央)そして組立作業の最後に鉋で全体を削り各部所を平面に致します(写真下右)

木工教室

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 組立作業が終わったら次は着色の仕上作業に移ります

仕上げは京都の山科の山地で取れるトノコ(水成岩の粉)を刷毛で均一に塗ります。(写真下左)まず私が手板で刷毛の掛け方を講習し(写真下)、その後生徒の皆さんに実施して貰いました。(写真下)この刷毛の掛け方はただ塗れば良いものではなくいかに隅々にトノコ液を溜めないでかつ均等に塗るかが難儀するところであります。今般は高級仕様と同様の2回塗りを実施しましたので2回共乾かす為にドライヤーを多用致しました。※トノコ仕上げは桐製品の仕上げ方法としては実にその相性は良く、桐の持つ通気性は一切損なわずにまさにお化粧の如く木肌を綺麗にかつ美しく表現する仕上げ方法で150年以上前から使われております。

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トノコ仕上げの2回塗りが終わりましたら、次は防水加工と汚れ防止の効果の為にグリランをやはり刷毛で塗ります。まず私が手板でトノコを塗り同様にその塗り方を教えました。(写真右)

 

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筆:松本 義明

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