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桐タンス製造
2014/12/12

『加茂の旅』Vol.8 松本 義明

a.takahashi
ブログ

☆加茂のお取引先レポート

④ 田澤木工所  創業3代目

   新潟市秋葉区八代田 320-1
   ℡ 0250(38)2831  社員数 2名
   社長:木工一級技能士 田澤 正一氏(69才)

 

正確には加茂市ではありませんが、田上の先の旧小須戸、今の秋葉区八代田の田澤木工は現存する桐たんす工場のなかで最も良い製品を作るメーカーとしてつとに有名です。田澤木工は社長の正一氏と弟の松男氏の2名で構成、その規模は小さいですが、福島県会津地方の正真正銘の三島桐(世界最高の材質)を100%使うことは田澤社長の大きなこだわりでその桐材を用い弟の松男氏が非常に高い技を使い作り上げております。田澤木工外観昔の保育園を工場に使用しております。手前が材料置場です。(写真下)三島産の本会津桐が豊富に在庫しています。

工場 

保育園跡を工場に

工場

工場手前の材料置場

材料置場 

三島産の本会津桐が豊富な材料置場

田澤木工は、明治時代初代田澤獅子松氏が、木材が多く採れるこの地で酒樽やみそ桶を作ったのが始まりで、以後青森のひば材や杉材を使い風呂桶も作っていたそうです。今の田澤正一社長と弟の松男氏(写真下)は兄弟ですが実に2人の息(呼吸)はピッタリで、これが素晴らしい作品が出来る源かと思います。田澤木工は現在、北陸の金沢を主体に、東京は箪笥の松本へ桐たんすを供給しておりますが、やはりご多分にもれず最近は従来型の大洋や大戸、吊洋のご注文は少なくなりお得意様からは桐たんすの更生や修理が多くなったと嘆いておりました。

田澤正一氏

田澤正一社長

田澤松男氏

田澤松男氏

 

田澤正一氏

更生中のたんす

田澤松男氏

作業待ちの更生たんす

※田澤木工の工場の室内は昔の保育所だけあって天井が高いので、桐材を屋外乾燥した後、室内で多量に保管しております。(写真下左)
※工場の内部模様は一部の機械作りを除き、その殆どが手作りです。これが精度の高い桐たんすが生まれる要因のひとつでしょう。(写真中央)
※更にその昔、田澤木工自社で作った桐たんすもカビ修理の為に入庫しておりました。社長とのツーショット(写真下)

室内保管場

室内保管場

作業場

作業場

田澤社長 

田澤社長

今般、田澤木工の工場内材料置場で私は素晴らしい本会津桐の銘木を発見し、田澤社長と一緒に写真に収めました。この桐板は巾が何んと3尺(約90cm)弱の会津地方三島で伐採された板目の超貴重かつ高付加価値の材料で今はまず捜しても、ここまで傷や虫喰い、くされのない板目の良材は皆無でしょう。早速、私はこの板目を使って桐たんすを作ることを提案しました。(写真下)

良質な材料

レポートの最後に田澤木工の社是及び信念を記しておきます。

  ① 会津地方三島産の世界最高の材質を誇る「本会津桐」を100%使用する。

 ② 歩留まりのとても悪い会津桐で特上柾を扉に用いる

 ③ 仕事、特に引き出しの仕込みは桐たんすの生命であるので、細心の注意を払い最高の精度の仕込みを実現する。

 ④ 機械で作る部分は極力抑え、その大部分をハンドメイドに頼る。

 ⑤ お得意先に「いいたんすだね」と言われることを日々の仕事の糧として、決して材料及び仕事の質を下げない。

 以上ですが、加茂・田上地区に於いて最優良桐たんすを作る田澤木工も、現状継持が精1杯であり後継者育成も今後の大きな課題であると言っておりました。なおつけ加えますと、後継者育成については、まず本人が生活できる環境づくりが必要不可欠であると真顔で言っていたこともお伝え致します。

 私から一言

田澤木工は、田上より少しはずれた旧小須戸地区(今の秋葉区)ですが過去に加茂桐箪笥協同組合への加入の  誘いもありましたが、1部のメーカーの反対で、現在も実質1匹狼的に組合無加入で頑張っております。  とにかく、その作品の優秀さ、上質さは自他共に認めるところで、箪笥の松本の取り扱い桐たんすのなかでも  別次元の良い桐たんす製造工場であり、弊社ショールームの最も高級品が田澤木工の作品です。

田澤正一氏

106巾網代入夫婦たんす 田澤正一作

田澤正一氏

111巾胴丸大洋下一 田澤正一作

ma-ku

秋葉区の田澤木工を取材した後、田上の桑原たんすに行く途中にある「椿寿荘」に寄りました。


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