箪笥
2014/12/18

『加茂の旅』Vol.15 松本 義明

a.takahashi
ブログ

☆加茂のお取引先レポート

⑩ 朝倉家具  創業2代目  

   新潟県新潟市南区茨曽根2574
   ℡ 025(375)5111  社員数 18名(小売含)
   社長:朝倉 泰則氏(62才)

 

前途しましたが、箪笥の松本が加茂のメーカーと本格的に取引を始めたのが昭和57年(1982年)で、朝倉家具でした。現在は産地加茂では最大手の企業ですが当時は加茂桐たんすをはじめ規模の大きい会社が数多くありました。弊社の売上最盛期には、朝倉家具1社からも月に20~30棹買い付を行っておりましたので商売の取り引きパイプは大きいものがあります。現在、朝倉家具は社屋の1階の半分以上を「Sin」という名称のショールームにしてall家具全般を取り扱う小売り店にしております。

 

加茂

朝倉家具外観

加茂

ショールーム

加茂

ショールーム2

加茂

ショールーム3

また社屋の2階には桐たんすのショールームになっており朝倉家具の社是である『伝統の技を大切にしながらも創造性ある新しい感覚の桐家具を作る」が十分に生かされております。

加茂

ショールーム4

加茂

ショールーム5

加茂

ショールーム6

加茂

ショールーム7

次に朝倉泰則社長に(写真下左)に色々お話を伺ったので記述致します。まず会社の特色及び特長としては自社で広大な材料置場を持ち(写真下中央)桐材の木材の乾燥と管理を徹底し、やはり自社工場で加工、組み立て、仕込み調整、仕上げ迄の全ての工程を一貫して行うことににより、秀れた桐たんすの完成を可能としていることであります。

朝倉家具

朝倉泰則社長

朝倉家具

材料置場

朝倉家具

室内乾燥場

これは、桐たんすは「材料管理が生命線だ」と言う先代朝倉泰一氏の厳しい教えを現社長をはじめ工場長が固くなに守っている社是であり朝倉家具の桐たんすが加茂では高級品で代表的存在である要因でもあります。朝倉泰則社長から現在の卸し先である大型家具店である大塚家具では従来型の売れ筋価格は80万前後であり、最近は地方の店は売り上げは芳しくない、また今のお客様は価格に敏感でこだわりが多いと伺いました。これには私・松本も同意見です。 なお、朝倉家具の卸し先の実情としては、百貨店は△家具専門店は×大塚家具などの超大型家具店やインテリアショップは○であるともお伺いしました。また弊社のような桐箪笥専門の店は全国に数は少ないのですが桐箪笥1本で営んでいるのでその真剣さは他の家具屋と違うとも言っておりました。

次に朝倉家具店の工場内を廻りました。

朝倉家具

工場内部

朝倉家具

工場内部2

工場を廻って常に感心することはいつも整理整頓されていることです。これは三男ある朝倉工場長の指導が大きいと思われます。私はこの工場に伺うのは今回で30数回となりますが、その昔は伝統工芸士 吉沢昭次氏今はやはり伝統工芸士 大橋勉氏が先頭をきって桐たんす作りに励んでおりました。

最後に朝倉家具の1階ショールームに於いて気になった展示品を2作紹介致します。

朝倉家具

桐チェスト 脚付

朝倉家具

 桐テレビ台

 私から一言

朝倉泰則社長は数年前に大病されて心配しましたが、今は全く元気になり安堵しております。朝倉社長と事務の竹内氏(旧制保刈氏)のコンビは強力そのもので、顧客のニーズに即刻対応することで有名です。弊社と朝倉家具とのお付き合いは現状は以前ほどではないにせよ、やはり加茂においては中心的存在であります。㈱加茂桐たんすが存在しなくなった現在、加茂の最大手のメーカーとしてこれからも良い製品を作り供給し続けるであろう朝倉家具の今後に期待をいたします。

これで加茂と田上地区の桐たんす工場廻りは終了しまして、東京に帰る前に4日に伺って不在だった加茂市産業センターの加茂箪笥協同組合に寄りました。

 
マーク

加茂箪笥協同組合事務所内・デスクで仕事をこなしている石井通子様もご一緒に撮影

 

事務所内
 
マーク

その後に帰路につき東京に午後8時過ぎ無事に着きました。


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