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桐タンス製造
2014/12/18

『加茂の旅』Vol.14 松本 義明

a.takahashi
ブログ

☆加茂のお取引先レポート

⑨ 茂野たんす店  創業3代目  http://www.kamono.com/

   新潟県南蒲原郡田上町原ヶ崎30-1
   ℡ 0256(57)3610  社員数 4名
   社長:茂野 克司氏(52才)

 

宿泊した田上町の湯田上温泉から車で10分位で茂野たんす店に着きました。場所的には信越本線の踏切そばなのですぐに判りました。(写真下)
会社は1階にかなり大きなショールームと工場があり建物面積は桐たんす会社としてはとても広い方に属します。

加茂

茂野たんす店外観

加茂

ショールーム

加茂

ショールーム2

加茂

ショールーム3

箪笥の松本と茂野たんす店とのお取り引きは20年近くなりますが、その作品には加茂や田上の桐たんすメーカーには無いまさに茂野たんす独自のかつ強烈な個性があります。それは一言で表現すると最もモダンでかつ高感性のデザインに超難易度の高い技術を取り入れて造る作品は全国の数多い桐たんすメーカーのなかでも1番都会向きなかつお洒落なもので私・松本も常々その先進性に驚かされております。まずは、伺ったショールームでその作品の数々を紹介しましょう。

加茂

ショールーム4

加茂

ショールーム5

加茂

ショールーム6

加茂

ショールーム7

次にショールームに於いて茂野克司社長(写真右)と長時間お話しできたので、以下各々レポート致します(私からの質問Q、茂野社長の返答はA)

茂野克司社長

Q:茂野たんす店の作品は何故、ここまで洗練されているのか?また誰がデザインするのか?
A:自分自身が北海道東海大学(家具専門の大学として有名)の芸術工学部デザイン学科に学び、ある程度デザインというものを知っています。従って、洋風チェスト類は、私とデザイナーの両方で企画し、考案して製品化しております。

 

Q:茂野社長にとり、その場合のスタンスとは
A:私はユーザーとデザイナーの中間に位置しユーザーの要望するもの、欲するものを、正確に職人やデザイナーに伝えることです。

Q:茂野社長の目標・目的・願望とは?
A:桐素材を使った作品、及び桐たんすの素晴しさや特長、利点を日本だけでなく、世界中の多くの人々に知ってもらいたい。ついてはの組合としてこれまで海外での活動を積極的に行ってきました。要するに「加茂の桐たんすを世界に発信」です。そして、現在は加茂の桐たんすはドイツのデュッセルドルフと中国の上海に常設展示されています。売り上げはまだまだですが確実に海外へ販路は増えています。

Q:外国の方の桐についての感想は?
 A:外国では家具に使う木材は重い方が良いとされてきたので桐の軽さに驚いておりバルサと間違えられることもしばしばです。(笑)

Q:現在の社長自身の活動は何かしてますか?
 A:はい、やはり桐たんすの今後を考えて、今、木工教室=桐たんすの学校を開設し、将来の職人の養成を目指しており、着々と成果を上げつつあります。これは年3回行い1回で12のコースを設けております。

Q:近年承知の方も多いと思いますが、平成24年関西の高島屋で起きた和歌山の桐たんす訴訟についてお聞かせ下さい。
 (注;購入者が総桐と唱っているのに実際には総桐ではなかったことから始まり伝統的工芸品の認定条件の有無の認可迄踏み込んだ訴訟) 
A:当時の伝統的工芸品の認定条件を満たすには桐たんすの保立は無垢板、棚板も無垢板。金釘は一切使用不可、仕上げはトノコ仕上等々今では難しい問題が多々ありますが、まずは時代の移り変わりの依りその工法も変化することを国に訴える必要があります。それについては、全国の伝統的工芸品に認定された各産地が集まり足並みを揃えて伝統的工芸品の機関である関東経済局に改めて 申請に行くことになりますが現状ではなかなか一致団結とはいきません。それぞれの産地の主張がありまして・・・とても苦労しております。

Q:今後、上記の案件の他に組合として問題はありますか?
A:やはり桐たんすの販売従事者やこれまでの業者を大事にすることが必要です。これは作る側からしても売る人がいないといき詰まることになりますので、あとはやはり後継者の育成問題です。

以上で私と茂野克司社長とのQ&Aは終わりましたが印象的だったのは会話中の茂野社長の真剣な顔つきです。やはり、日本一の桐たんすの産地、新潟県加茂桐箪笥協同組合の理事長という重責からでしょうか・・・

茂野克司社長との話し合い後、例の如く、工場の内部を見せて貰いました。工場はほど良く機械と手作業の部門とわかれており、また加茂を代表するモデル工場として、かつ組合の理事長の立場上多くの工場見学者が訪れる為、整理されているとのことでした。

加茂

工場内部

加茂

工場内部2

加茂

工場内部3

加茂

工場内部4

追伸:ショールームに展示してあった「時間の箱」で人間が総桐の大きな箱に入り、自分だけの時間と空間を作るのが目的で、そのコンセプトは「桐はやわらかくしっとりしてぬくもりがある素材なのに、人が桐に包まれるのは死んで棺おけに入る時。生きている時包まれたい」とのことだそうです。また、ショールームに、桐で作ったリビングセットも有りましたので是非皆様にご紹介しましょう。

加茂

商品1

加茂

加茂

 私から一言

茂野克司社長は34才と若くして社長になっただけあって、想いの他しっかりした考えの持ち主であり今は加茂桐箪笥協同組合という大所帯をまとめる大役を担いその苦労は察するに余りあります。私としても、今後、加茂の桐製品を可能な限り宣伝し販売していくことが、少しでもその苦労に答えるものと思いを新たに致しました。あと茂野たんすについてはこれからも有名デザイナーとのコラボで先進的かつ都会的な(私が都心で仕事をしているせいもあり)創造性あふれる素晴らしい作品を供給してくれることを最後に申し上げておきます。


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