箪笥
2014/12/13

『加茂の旅』Vol.11 松本 義明

a.takahashi
ブログ

☆加茂のお取引先レポート

⑥ 山田工芸  創業2代目  http://www.iris.dti.ne.jp/~ycraft/kougei/index.html

   新潟市南蒲原郡田上町大字川船河
   ℡ 0256(52)1930  社員数 5名
   社長:山田 誠司氏(82才)

 

山田工芸は古くより「加茂の名門 山田工芸」としてつとに有名なメーカーです。もともとは、今の社長である誠司氏のお兄様が起業した会社ですが、その後弟である現社長が引き継ぎ今に至っており、ご子息の伸一氏(50歳)と親子で厳しい家具業界のなか、堅実に経営をしております。

山田工芸

山田工芸 会社入口

山田工芸

山田工芸 社長 山田誠司氏

山田工芸

山田工芸 専務 山田伸一氏

山田工芸の得意とするところは素材から選択して自社で加工、組立、仕上げ迄を通して行える体制を継持していて、桐たんすだけではなく、全ての造作家具(収納に限らず飾り棚、書棚、机ボートなど)についてあらゆる木材を調達して、いかなる形の注文にも対応できる万能型の能力を有する企業だと言うことです。勿論、言うは易し、行うは難しの典型で、実際にそれに答えるには色々のノウハウとそれに対応する機械や技術が必要となります。従って、工場の内部は各種の工作機械が存在しかつ要所は職人の手作業が確認できます。

山田工芸

工場内部

山田工芸

工場内部2

山田工芸

工場内部3

山田工芸

職人の手作業

山田工芸の取り扱う木材は桐をはじめニレ、栓、﨔、紫檀、花梨、チーク、檜、ブナ、楠等々 実に多種に渡り、その材料置場の多様さ(写真下左)には驚かされますがトップの親子2人で巧妙に取り組んでおります。工場の面積としては、加茂や田上地区のメーカーとしてはかなり大きい方で、常に工場内は気持ち良く整理整頓されておりこれも山田工芸の自慢のひとつでしょう(写真下右)。箪笥の松本は現在、山田工芸からは総桐のチェスト類、特に洋風チェストや洋室適合チェスト、またリビングに置けるボードなどを供給して貰っていますが今の都会の住宅事情に対応する作品を供給してくれるので、大変助かっております。また総桐たんすに洋家具や造作家具のノウハウを十分に生かしたその製作は若い方にも好評であり、次世代を見据えた品揃えが可能なメーカーとして重宝しております。

山田工芸

材料置場

山田工芸

整理された工場内部

最後に山田伸一専務より今後の方針をお伺いしましたので記載致します。
→「山田工芸としては、伝統的な工法を用いつつ、モダンなデザインや仕上げを取り入れてその両面の良さを生かした物作りをこれからもしていきたい」とのことでした。 なお山田専務は、お得意先は公共施設が多いので入札や見積り合わせが日常事で利益の少なさを嘆いておりました。また、後継者の育成も重要なことと認識しており、 若い人が入社できる環境作りを日頃から心掛けていると言っておりました。

 私から一言

山田工芸は弊社のMDに於いて野本製作所と並んで洋風チェストを供給してくれる大事なメーカーです。今の厳しい業界内の競争は十分に察しましたが将来も「加茂の名門 山田工芸」としてその名声を轟かせて欲しいと思います。


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